FAQ

よくある質問を
まとめました。

環境省HPに基づく象牙Q&A

1:ゾウは絶滅の危機に瀕しているのでしょうか?

種類や地域によって異なりますが、アフリカ南部に生息するアフリカゾウについては、絶滅の恐れは小さいとされています。

2:アフリカゾウが減少している地域で、減少している要因はなんですか?

アフリカ地域の人口増加とそれに伴う急速な土地開発による、アフリカゾウの生息地の消失と断片化です。

3:アフリカゾウが密猟されているのはなぜですか?

まず前提として、合法や違法という概念に無頓着な象牙の需要があり、その需要に対して国際犯罪グループが密猟や象牙の違法取引に関与している背景があります。
そこにアフリカ諸国の象牙管理の弱さや貧困なども相まって、密猟が行われる原因となってしまっています。

4:現在、日本を含む全ての国で象牙の輸出入は禁止されているのでしょうか?

ワシントン条約によって、輸入も輸出も全ての国で原則禁止されています。

5:日本はワシントン条約で象牙の輸入が規制される前に、過去にどのくらい象牙を輸入したのですか?

ワシントン条約で禁止される以前の量は、約2,006トン。

※ワシントン条約後に、1999年と2009年の2回、締約国会議の手順に従って特別に認められた量が89トンとなっています。

6:ワシントン条約により輸出入が規制された後、日本は1999年と2009年に特別に輸入が認められたようですが、この象牙はどのように得られたものですか?密猟された象牙ではないのでしょうか。

特別に認められた象牙は、自然死した個体や、人を殺傷したり農業被害を引き起こしたりした有害獣として駆除された個体から得られたものです。
密猟などの、象牙を得るために殺したものではありません。

7:日本にある象牙や象牙製品の材料はどのように得られたものなのでしょうか?密猟や密輸入で得られた象牙や象牙製品ではないのでしょうか?

日本で流通する象牙製品は(6参照)の通り、ワシントン条約で国際取引が禁止される前のものか、1999年と2009年に特別に認められて日本に入ってきた象牙を用いて製造されたもので、密猟や密輸入されたものではありません。

現在でも日本国内には国際取引禁止以前の象牙がたくさんあるので、摘発の危険を冒してまで密輸入するインセンティブは小さいとも言えます。

8:日本国内で象牙・象牙製品を取引しても良いのでしょうか?

あらかじめ事業者登録を受けている事業者に限り、取引を認められています。

9:象牙の輸入が禁止されているにも関わらず、国内の全形牙の登録が継続し、延べ登録数が増加しているのはなぜですか?

過去に輸入された牙がたくさんあり、それらを取引するために登録が継続しています。
登録数が増加している理由は、象牙取引ルールの周知が進んだから。

10:象牙の輸出入が停止しているのにインターネットで取引が継続しているのはなぜでしょうか?インターネット上で象牙製品を取引して良いのでしょうか?

過去に合法的に輸入された象牙製品を、ルールを守って日本国内で取引することは問題ありません。
インターネット上での取引は、店頭等と同じルール(8参照)が適用されるため、同じく問題ありません。

11:日本で象牙製品の国内取引が認められていることが、アフリカゾウの密猟を引き起こす原因になっているのでしょうか?

違います。
近年、日本において象牙製品の大規模な密輸入は確認されておらず、取引されるのは過去に合法的に輸入されたものばかりです。
そのため日本国内の象牙の取引が、アフリカゾウの密猟や象牙の密輸を増長している事実はありません。

12:海外で違法に得られた象牙が紛れ込み「合法に得られた象牙」として日本国内で取引されたり、海外に流出した事例はありますか?

そのような事実は確認されていません。

13:日本国内の象牙管理制度をさらに厳しくする必要はあるのでしょうか?

必要に応じて随時検討し、更新していきます。

14:象を守るためには象牙製品の取引を全て禁止した方が良いのではないでしょうか?

象の生息国において象牙の合法取引は、地元住民の経済的利益のみならず、象の保全にも役立つものです。
そのため違法取引の防止と、合法的な取引の徹底が最も重要です。

象が増加し、人間との衝突が増えている中で、象牙の取引を禁止することが、本当に象の保全に役立つかは冷静に考える必要があります。

15:なぜ日本は国内象牙市場を閉鎖しないのでしょうか?複雑な管理制度を作ってまで、象牙の取引を続ける必要があるのでしょうか?

日本国内で象牙の取引を全面禁止することが、アフリカゾウの保全に寄与することはなく、すなわち市場閉鎖を選択する理由がないからです。

アフリカゾウが安定して生息している南部アフリカ諸国は、象牙の国際取引によって象の保全や地域社会の発展のための資金獲得を期待しています。
日本はこのような国々の意思を尊重しています。

16:「象牙の国内市場閉鎖」が世界の潮流であり、象牙の合法的な市場を維持するべきという日本の方針は、国際的な流れに反し、孤立しているのではないでしょうか?

2016年11月のワシントン条第17回および、2019年8月の第18回締約国会議では、一部の国から「象牙の国内市場の閉鎖」を求める決議書が提出・審議されました。
しかし結果は反対する国が多数であったため、日本が国際的な流れに反し、孤立しているような状態ではありません。

17:このページ「環境省HPに基づくQ&A」の根拠を示してください

以下のリンクが環境省自然環境局、野生生物課のサイトになります。

象牙Q&A(2020年2月6日版はこちらから)

上記サイトを参考に、分かりやすく書き直しました。
多少意訳も入っているため、正しくは、またさらに詳細はリンク先pdfをご覧ください。