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世間で信じられていることは正しいのか

アフリカゾウは絶滅の危機に瀕している? 合法取引は密猟を助長する?

アフリカゾウは絶滅の危機に瀕している?
合法取引は密猟を助長する?
日本への密輸入が横行している?
日本に象牙市場があるから密猟が増える?

アフリカゾウはIUCNレッドリストに絶滅危惧種として掲載されています。
絶滅危惧種には3ランクあり、そのうち3 番目のV U に指定されています。
これは種全体の話であり、地域別にみると、南部アフリカのゾウはランク外(LC) で、絶滅の懸念がないとされています。
南部アフリカでは、この100 年間、一貫してアフリカゾウの数が増えていることがIUCN のデータから窺えます。
合法取引は違法取引を増やすので、合法取引を再開すべきではないという主張をよく聞きます。
2016 年のワシントン条約会議前にも、2 回目の取引許可により、密猟が増えたという記事が多くの新聞により配信されました。
そうした論調は、根拠のないものとして、MIKE/ETIS の技術アドバイスグループにより否定されています。
種の保存法のもとでの象牙登録が増えているのは日本への密輸入があるからだという指摘がありました。
近年、日本や第三国での日本向けの密輸象牙の押収がないという事実は、そうした指摘に根拠がないことを表しています。
最近、種の保存法違反で象牙に関する摘発事例が起きていますが、これはワシントン条約(外為法)違反ではなく、同条約よりも厳しい措置である国内取引を規制する種の保存法違反です。
日本国内での象牙市場の存在がアフリカゾウの密猟を増やしているということはありません。
こちらのページは東京象牙美術工芸協同組合発行の「THE IVORY」を出典としています